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7月〜9月前半の読書メモ

7~8月は忙しくて全然本が読めなかった!と思いつつ数えてみたらまあまあ読んでいた。

・心の疲れをとる技術

6月~9月までメンタル絶不調!!!仕事は上手くいかない、クレーマーに当たる、困難案件担当になる、その対応で自分の仕事を溜めて怒られ・・・と自業自得なんですけど、なんですけど・・・ぉぉぉおおお・・・!!!となってポチった本。

自衛隊のメンタル教官が書いてある本ですごく勉強になりました。疲れる前に強制的に休む、疲れがたまると普段の2倍ダメージを食らう、感情のムダ、例えば上司か何かものを頼まれたとき、指示されたことをやる、そこに相手の感情を読みとろうとしない、怒りを感じたらその場から離れる、など実践的でかなり役に立った。

・往生際の意味を知れ!

 ざっくり言っちゃうと、ラスボスの母親を倒すために元カレを利用して妊娠ドキュメンタリーを取る話なんですけど、ヒロインに未練タラタラの主人公(元カレ)とヒロインのラブコメとしても読める。いや全体的にサスペンスなんだけども。父親殺しの話は多くあるけれど母親殺しの話はあまりないので面白い。

前作のあげくの果てのカノンといい、追い詰められた執着心ヤバい系の人が修羅場の最中でイキイキと輝く姿を描くのが上手い…!ヒロインもいまいちなに考えてるか分からんし、主人公もいや元カノのためにそこまでする?!という感じで、ぶっとんでて面白い。

・ミステリと言う勿かれ

Twitterでポリコレアフロとか叩かれていた話題の漫画。菅田将暉主演で月9ドラマ化もするとのことでいろいろ話題の作品。大学生の久能 整が事件に巻き込まれて、豆知識を披露しながら知識と観察眼を使って犯人を見つけるミステリ作品。ミステリとしても楽しめるし、オムニバスながらも、全体的に1つの大きな犯罪につながっていそうな構成でミステリ好きとしても楽しめる漫画。理屈っぽくて変人でちょっと無神経だけどピュアな主人公の役が似合いそうでドラマが楽しみ。

・ハートストッパー

Netflixでも実写化予定のBL漫画。あ~~~キュンキュンするんじゃ~~~とネット用語で叫んでしまう。もう無理。イギリスの公立高校に通う少年の話。チャーリーはゲイであるとカミングアウトしていじめに遭った過去があるんだけど、隣に座った1学年上のラグビー部のニックと仲良くなって惹かれていくという王道。王道がいいんです。2巻では知り合いの誕生日パーティーに行くんだけど、チャーリーがゲイであることを同級生にからかわれてニックが毅然と怒る場面とか、パーティーを二人で抜け出すシーンが最高。こんなつまんないパーティー抜け出しちゃおうよ展開に弱い・・・。

日本のBLと大きく違うのは、先生や家族がよく出てくることかも。先生は人のセクシャルを詮索するのはよくないこととはっきり言う。家族もチャーリーがゲイであることを知ってるし、ニックも家族にカミングアウトして受け入れられている。なかなか日本ではその辺うまく描ける作家少ないような気がします。

・繭、纏う 

女子生徒の髪で制服を作るお嬢様学校のお話。髪で制服を作るために生徒はみんな髪を長く長く伸ばしている設定。とにかく髪の書き込みがすごい。偏執的とまで言えるくらい髪が靡いてうねって絡まる描写がものすごい。髪型もシニヨン、編み込み、ハーフアップと様々なアレンジで見ているだけでうっとり。学園もバラ園があったり、豪華な寮、大きなクリスマスツリーと美しい女学校で眼福。

学園のNO.1的存在が卒業前に命より大事な髪を切って行方不明になったところから始まる、ちょっとゴシックホラー的な話。いろんな子のいろんな思いが髪みたいに絡んでもつれていく。女子校に通った身としては、「こんなんねーよ」「髪だの○○ちゃんの気持ちとか言ってねーで勉強だ勉強!!!」「学費マジでやばそう。通学組はまだしも寮組の学費ヤバそう。親の仕事なに?」という感じですがまあファンタジーなので・・・。

・阿・吽

阿・吽もついに最終回ということで、最澄が入滅。曼荼羅美術や書き込み、その他知識に圧倒される作品でした。仏教とは?救いとは?という問いに挑んでる凄い漫画でした・・・。東京国立博物館では最澄の大遠忌1200年を記念して10月から「最澄天台宗のすべて」というタイトルで特別展もするので、おかざき真理先生のトークイベントあるよね?!行きたいよ~。阿・吽を読むとほんと仏教、密教、仏像関係の教養が無さすぎて「???なんかすごーい」となってしまうから、もう少し勉強しておけばもっと阿吽を楽しめたのに・・・と歯がゆい。

ゴールデンカムイ

面白い面白いとうわさには聞いていましたが、なかなか手が出なかったゴールデンカムイ略して金カムが無料ということで全巻読んだ。いや面白い・・・!冒険アクションにコメディと盛り沢山、伏線も凄いし土方さんかっこいい・・・。ギャグがとにかく個人的にツボだったのと、敵味方が利害と状況でシャッフルされる、アリシパさんに対して作中の男性が性的消費しないこととか安心できるし面白い。隠し砦の三悪人が好きな人なら絶対はまる作品だと思う。

博物館でスルーしがちなアイヌ文化とかも、今度からスルーはしなくなるだろうなとなる人大勢いるんじゃない?それだけでも漫画的に大成功よねえ。連載では第七師団と土方率いる主人公軍が五稜郭で戦ってて、新政府軍VS旧幕府軍その他という争いだけど、金塊がどっちの手にわたってどう結末を迎えるのか気になる~~~。門倉部長はキラウシと長生きしてね・・・。

・ワールドイズダンシング

世阿弥を主人公にした漫画。かなり中世の芸能を研究されているな~!と勉強になりました。人は食事があれば生きていけるのに何故踊るのか?ということを体当たりで探っていく世阿弥。新熊野神社観阿弥が翁披露し、12歳の世阿弥が千歳をやって将軍義満の目に留まるとか文献にあるシーンが漫画化されると感動します・・・!まだ始まったばかりだけどすでに面白いし、そのうち文化庁漫画大賞とか取って能ブームにならないかな~。